文學ラボ@東京

(文学をなにかと履き違えている)社会人サークルです。第22回文学フリマ東京では、ケ-21で参加します。一緒に本を作りたい方はsoycurd1あっとgmail.comかtwitter:@boonlab999まで(絶賛人員募集中)。

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文学フリマ東京に文學ラボとして出店中です!!!!

おかげさまで何部か売れています。

ちなみに現場ではこんな小説を鋭意作成中です。

文フリの二階に来てみたはよいが、どうも、緊急事態が起きた。私は二郎系のラーメンが好きなのだけれど、ついに、出店していた。一階のサークルは全て豚骨や、ネギ、その他たくさんの必要な素材があるようで、彼らは全ての食材を用いて、調理を行っていた。地獄だ。私は、彼らに憎しみを覚えた。その場でAmazonで調理器具を購入し、届け先を流通センターにした。あと三時間後には、二階もニンニクと油のにおいでいっぱいになるだろう。私は祈ることにした。麺が届くまで。

津軽の兄の家へ逃げ込もうとしたら、すでに津軽はなくなっていた。聞いた話によれば、津軽は自らが津軽であることに耐えられなくなり自壊してしまったようだった。兄はそのように電話で伝えてくれた。失礼ではあるが、それが世の中の仕組みである。もはや本州で唯一の土地であり、それが絶たれた今、私は移住するしかない。マダガスカル。そこがこの世界に残ることができる約束の島、カメレオンや、鳥や、獣たちが残る楽園である。私は兄に言う。「もう津軽が誇る伝統や文化は、外に持っていくしかありません。兄さんも、意地をはるのではなく、立つのです。今。なにを心残りがあるのですか」兄は言う。「雪が」
人の辛みを可視化できるようになっていながら、私たちはまだ辛さから逃げることができない。例えば犬、犬といえば楽天家という印象だったが、それはこの装置により偽りの楽天だということが明かされた。犬の言葉を聞くことはできない。だがその愚痴は、食事中に現れる数値により私達の目に見えるものになってしまった。私が買っている柴犬であるが、平常時の値は、90~130の間、しかし、食事中になると600程度まで跳ね上がる。これは私の出す飯がそれほど美味しくないことを示しているのだ。だがその辛みを無くすには、彼を説得し、もうこれ以上美味しいごはんなどないのだよと、目を見て離さないといけない。だが私はまだ彼と話す手段をもたない。彼以外の、全ての犬、あるいは猫、鳥たちは、信じられないほど大量の辛さを、私たちに見せつけ、幻滅させた。その数字の海の中で、トランペットを吹くことにしか、我々の喜びはない。

楽しい。